iPhone値上げ中古に追い風
2022年10月20日
アップルが主力製品の値上げを行い、9月16日には新機種のiPhone14の発売を開始した。例年では、新作発売前後に同社の旧機種の中古品相場は下落していたが、今年は異なる動きを見せている。値上げがリユース市場にとっては追い風になっているようだ。
新型発売も旧機種相場は下落せず
13シリーズの相場はほぼ横ばいに(イオシスアキバ中央通店、9月27日現在)
値上げ前に買い替え
駆け込み需要が発生
アップルは7月に主力製品の値上げを行った。iPhone製品の値上げ幅は13シリーズが約2~3万円、12シリーズが約2万5000円~3万円。こうした動きから9月発売の新作14シリーズも大幅に値段が上がることが容易に想像できたため、値上げ前に一部で駆け込みの買い替えが起きていた。
これまでは、新機種発表直前は、様子見期間となり買い控えが生じ、買取りや中古品の販売相場は下落する傾向にあった。ただ今年は駆け込みによる買い替えに加え、円安の影響により海外に販売する事業者からの需要も加わり、相場はほぼ横ばいで推移しているようだ。
中古スマホ大手イオシス(大阪府大阪市)の奥野隆司氏は、「例年新型モデルの発売によって1世代前のiPhoneの相場は平均10%下落していました。今年は横ばいもしくは微減に留まっています」と話す。
第545号(2022/10/10発行)28面