「丸投げ」オークションアプリ急成長―モジャックス 山敷雅之社長

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「インタビュー」

「丸投げ」オークションアプリ急成長―モジャックス 山敷雅之社長

2015年06月20日

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いっちゃん難しい所選んだがテクノロジーで超えられる

いっちゃん難しい所を選んでしまった――。モジャックス(大阪府大阪市)の山敷社長はかつて、オークション代行のビジネスから手を引くことを考えたと打ち明ける。しかし困難を逆手にとり、テクノロジーの力で他社が追随できない場所まで駆け上ろうとしている。そのひとつの結晶が「セルクル」。自社が運営するオークションで、利用者は出品を丸投げできる機能が備わっている。

――出品者代行付きのオークションサイトとアプリ「セルクル」のTVCMを、モデルのIVANさんを使って関西で始めていますね。

5月に関西で2週間やったところ1日1000人会員が入ってきています。8月には、効果が5倍と言われる東京でもCM放送を展開するので、現在4万人弱の会員が、一気に10万人まで増えるでしょう。そこから口コミで拡散させて、年末までに100万人を目指しています。TVCM以外に、ユーチューブの動画やNAVERまとめなどをつかった広告も展開していって、認知度のあるアプリにしようと思います。

――広告費用はどのくらいかけるんですか。

TVCMだけで2億円投下します。昨年5月にセルクルをオープンして調整してきて、いけるなというところまできたので、CMでゴンッと上げて、次の成長角度を大きくする計画です。今年12月までには自然着火させたいですね。

「楽だよ」をまず伝える

――露出を増やす中で「丸投げ」というキーワードが目立っています。

押しているキーワードです。セルクルがやっていることの本質は自社運営オークションサイトへの出品代行なんですが、伝えたいメッセージは「楽だよ」。まずそこなんです。着払いで商品を送るだけで出品してくれる。マイページで進捗確認したらいつの間にか売れている。清算申請のボタンを押せば、手数料を差し引いた売り上げが手元に送られてくる。そういうオークションサイトは他にはない。全自動でトラブルもないやん。商品を送るだけで全部丸投げ。オークション代行とかそういうのじゃなくて、違うキーワードで分かりやすく攻めたいなと思って考えました。丸投げアプリとかいって広がったらいいなと思います。

――丸投げ、分かりやすいキーワードですね。ところで御社は「クイック・ドゥ」の屋号でヤフオク!へのネット出品代行をしてきました。自社でセルクルを立ち上げたのはなぜですか。

自分たちのメディアを持ちたかったからです。自分たちのメディアでガリガリやらないと、やりたいことがやれない。例えばセルクルにも今は、チャットで売り手と買い手がコメントを入れられる場所がありますが、将来的には無くしたい。コメントのやり取りはヤフオク!の文化なんですよ。新品のECには値切り交渉なんてない。ヤフオク!はC2Cなので自由に書ける場所が必要かもしれませんが、セルクルには必要じゃない。個人間のやり取りはトラブルを招くこともあるので、この文化を解体したいと考えてます。

会社概要
社名: 株式会社MOJAX
所在地 ■本社: 大阪府大阪市浪速区塩 草3-12-24/■東京オフィス 東京都渋谷区道玄坂1-16-8常磐ビル4F
創業:2011年8月
設立:2012年3月
従業員:95名(パートナー含む2014年12月現在)
事業内容:オークションサイト・アプリの運営●オークション代行業務●ブランド品買取販売事業●総合リサイクル店舗運営●総合リサイクル事業●衣料リサイクル事業●法人向け販売代行事業●リサイクルコンサルティング事業●海外輸出事業
社長プロフィール
1996年に私立清風南海高校卒業。在学中にはソフトボール部で全国大会優勝を経験。97年に早稲田大学人間科学部入学。2002年にカネボウに入社し、大手ドラッグストア流通でのマーケティングや販売、人材マネジメントを行う。07年にはリクルートHRマーケティング関西に入社。全国表彰など多数受賞。2011年に、USED業界とWEBソリューションに興味を持ち、WEBサイト「オークション代行クイック・ドゥ」をリリースした。

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369号(2015/06/10発行)7面

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