前期比34%増で年商9.8億円
ジャニーズ・アイドルグッズ買取専門の「ジャニーズ館」や総合買取りの「リサイクルネット」など、独立した約30の買取サイトをもつのが、JUSTY(石川県金沢市)だ。2017年7月期の年商は9・8億円で、前期比34%増と伸び盛りのリユース企業だ。成長の秘訣の一つを、「指名される出張買取」と橋本宜則社長は話す。
JUSTY 橋本宜則社長
同社の買取りのメインは宅配と出張だ。ネット広告とテレビCMを打ち、この2つのチャネルを使い1日に約300件の買取りを行っている。この内、リピーターによる出張買取は約50件。お客からバイヤーを指名されるというサイクルを作り、継続的な買取りに繋げているのだ。
「2回以上利用してくれるお客さんは、恐らく全体の5割ほどいると思います」(橋本社長)。密なコミュニケーションを取ることで、「あなたに売りたい」と思ってもらうのが同社のやり方だ。
例えば出張買取時、査定依頼品が少なく時間をそれほど要さない場合でも、同社はあえて時間をかける。「ゲーム1台であっても、1時間かけなさいと指示しています」(橋本社長)。好みのアーティストやゲームの話に花を咲かせるなどして、お客と仲良くなる。そこから、「あなただから相談したいんだけど、こんなものも買い取れますか」と、他社が断るような商品の相談を受ける。結果的に、段ボール1箱の買取りが何箱にもなる。
なんでも買取と高価買取を両立
1度の買取りに始まり、様々なモノの買取り相談を受ける。なんでも買い取れる利便性は、お客にとって大きなポイントだ。それだけでなく、グロスで見ると高価買取になっていると話す。
例えば段ボール1箱分の買取りを相見積りし、他社が1万円、JUSTYが8000円だとする。JUSTYの場合はお客からの相談で、生活雑貨など他社が買い取れない商品にも値を付けお客の手取り金額を高くする。
「石鹸10個で10~100円など、どんな品にも最低1円は付けるんです。販路は買ってから考えればいいんです」(橋本社長)
同社は台湾やフィリピン、ベトナムなどアジア5ヵ国への輸出チャネルを持つ。販路を海外に移せば売れる商品は増えると言う。
430号(2017/12/25発行)2面