まんだらけ サブカル商材、生前に査定
2019年03月27日
サブカル商材、生前に査定
依頼の7割が即買取に
まんだらけ(東京都中野区)の「生前見積」が同社の買取成約に寄与している。生前見積は50~60代の蒐集家向けに、自身が所有するサブカルグッズの資産価値把握と、死後のグッズの行く末について早期に意思決定を促すという取組み。依頼の約7割が即買取りに繋がっている。同社は3年前より生前見積のサービスを提供している。
生前見積では査定を希望する商品の画像やタイトルのテキストを依頼主からメールでもらい、買取額を提示。一般的な買取りと異なり、見積対象となるのは「時間経過に応じて価値が目減りしない」もしくは
「高騰が期待できる」物に限定する。プレミアや絶版と称される物は資産価値が高く、それを蒐集家自身が把握することで、自身死後に遺族による誤処分を未然に防ぎ、まんだらけに買い取ってもらえるという仕組みだ。
しかし3年間で生前見積が成約した件数のうち、所有者自身の死後まんだらけが買い取った例は2件のみ。実際には生前見積を通し見積額が提示された段階で、即売却を希望する依頼主が約7割を占めている。「見積1件の単価は20万~30万円。過去最高1500万円を提示した例もあるが、多くのお客様は大きい資産とは言えない物ばかり。それでも年商100億円の当社が仕入額に50億円を充てていることが証明するように、高価買取が蒐集家の方々から評価を頂いている。それが早期売却に繋がっているようです」(辻中雄二郎副社長)昨年10月にNHKのクローズアップ現代+で取り上げられ、月に最高100件超の依頼が来たという。
第460号(2019/03/25発行)3面