古書店主に、思い出に残っている一冊を紹介してもらうリレー連載。第八回目は公文堂書店の原知子さんの紹介で、古書アトリエくんぷう堂の伊藤薫風さんが登場する。
古書店開業時、意識を変えてくれた
画家の遺品・マチスの画集
アンリ・マチスの画集
古書店を開業する前は、化粧品会社で自社製品の広告や冊子を編集・デザインする仕事をしていました。
当時、働く女性についての記事を書くため、古書店で資料集めをしていました。そこから女性作家や女性の歴史に興味を持つようになりました。ただそれはフェミニズムというより、名もなき普通の女性の声にハッとさせられたことがきっかけ。それを他の人にも伝えたいと、古書店を開こうと考えました。
第522号(2021/10/25発行)23面