「密を避ける」で盛り上がる中古スポーツ用品
2022年06月16日
コロナ禍で旅行に行けないなど、余暇の過ごし方が変わってきている。そんな中で、注目を集めているのが、スポーツ分野だ。密を避けられ、感染リスクが低いのがその理由だ。コロナ発生直後は、外出自粛の影響を受けたものの、その反動による増加が見込まれている。
ゴルフ市場はコロナで好転
二木ゴルフの店舗。ゴルフクラブの中で人気なのはドライバー
スポーツ用品の市場規模は、矢野経済研究所によると、国内出荷ベースで1兆4008億円(2020年)。コロナの影響により前年比で1割程度落ち込んだ。ただ、スポーツイベントや部活動の再開や感染リスクが低いとされるゴルフ等に注目が集まり、反動による増加が見込まれる。
スポーツ用品の中でも市場規模の大きいゴルフは、プレイ人口の減少により近年は低迷していたが、2020年6月頃からプレイ人口が急増。2021年のゴルフ用品の市場規模は16.7%増の2708億円が見込まれている(矢野経済研究所調べ)。新品・中古ゴルフ用品を扱う二木ゴルフの営業部店舗運営担当、沼田知浩氏は、「販売価格は少しずつ上がってきて、今はコロナ前と比べると20%高くなっています」と話す。
出典:矢野経済研究所
買取り利用者は、プレイ歴が長いリピーターがほとんどだという。新品で買ったクラブが合わず、売ってしまうのだ。「ゴルフクラブはとにかくスペックなどにこだわる人が多い。だからハマるものを追求し、合わないものは躊躇なく手放すのだと思います」(同氏)。試合のスコアが悪いと、その時に使っていたクラブは売ってしまう人もいるという。
第537号(2022/6/10発行)16面