HALAYA、インテリアに特化した中古店
2022年12月30日
リユース店のHALAYA(広島県広島市)はインテリア商材に特化して競合と差別化している。時代の流れを受けて一般的なリサイクルショップとは異なる、いわゆる映える店構えや雰囲気に転換を図った形だ。店舗の売上は年々右肩上がりで取組みは奏功。今後は作家や古着店との協業も予定するなど、変化を恐れない姿勢を見せている。
映える店構えに転換して成長
昨年に大幅改装した
白物家電は置かない
同店はもともと店内に冷蔵庫や洗濯機などの白物家電も置いていたが、昨年に行った大がかりな店舗改装によって同商材を完全に撤去。ソファ・ダイニングテーブル・キャビネット・シェルフ・ラグなどが主力商材となるユーズドインテリアショップに脱皮した。「コロナが始まった20年は最悪の成績だった。その暇な時期に思い切って改装を考えた」と原真太郎社長。今では店舗の月商が200万~300万円ほどで、数年で2倍程度にまで成長した。仕入れ方法は、出張買取や古物市場での買い付けや中古業者のホールセールなど、一般的な中古業者とあまり変わりない。ただ、原社長は20代に米国に赴く古着バイヤーとして活躍していたこともあってセンスのある品を見つけ出す目利き力に長けており、それが洗練された店内空間や商品群に活きている。また、店長を務めるのはアパレルスタッフ歴の長い女性で、おしゃれに精通した女性視点での店づくりも同時に進めた。結果的に現在の中心顧客は20~60代の女性が占めている。「家のことを決めるのはやはり女性が多いのでは」(同氏)。グーグルビジネスプロフィールも星5で口コミ数が29件と高評価を得ている。
さながらインテリアショップだ
食器や絵画も多い
インスタをフル活用
同店に関わる5名のスタッフのうち、店長を含む4名が女性だ。そのうち3名はインスタ経由で募集した。普段から店をフォローする顧客がスタッフとなっただけあって、士気も高いという。「インスタはもはや集客だけのツールではない」と原社長。投稿した商品写真には値段も記載しており、推奨はしていないもののDMからの取り置き依頼も受け付けている。過去には取り置き希望者が店まで現れなかった等のトラブルはあったが、ルールを定めたうえで運用しており、それなりの成果が出ている。さらには出張買取の依頼がDMで来るケースも増えてきたという。DM上では画像が送れるため、買取対象品の状態を収めた写真がすぐに手に入るという利点もある。
インスタは用途が広い
催事で裾野広げる
今後は積極的に催事を実施して、顧客の裾野を広げていく予定だ。ガラス作家や陶芸作家などを招いたイベントやヴィンテージ北欧家具のセールなどを打って、同店をより多くの人に知ってもらいたい考え。同店は大きな公園の前に位置しており、リアルイベントの定期開催が長い目で見て客層・客数の拡大に繋がると見ている。「今後も女性客をターゲットにする」(同氏)
原真太郎社長
第550号(2022/12/25発行)21面