《話題の会社》ナップス、大阪で中古バイク販売好調 広島店は中古パーツ買い替え事業掘り起こし
2019年08月22日
4月26日オープンのナップス東大阪店で、中古バイク販売が好調だ。取材を行った6月上旬時点での成約数は約20台と、2日に1台ペース。また、中古パーツの買取・販売を行う広島店も買い替え需要を上手く取り込み、好調を維持する。
新天地で中古バイク好調
外車・大型で差別化図る
「東大阪店で取り扱うバイクは国産と外車の割合がほぼ同じで、400㏄以上の大型車も多いです。外車と大型車を充実させることで、差別化が図れると考えます」(車両販売室森貴之室長)
常時約30台の中古バイクを揃える同店では、国内4大メーカーの他に、BMW・ハーレーダビッドソン・KTM・ドゥカティ・トライアンフと、常時幅広いラインナップを取り揃える。同社のマーケティング責任者である山内章弘次長によると、関西のバイク中古販売店は排気量が250㏄近辺のミドルクラスや小型の国産車を中心に取り扱う店が多い。このため、豊富な大型外国車が同店の独自性を高めている。
新社長就任で事業拡大
中古バイク事業倍増へ
同社が中古バイクを扱い始めたのは約2年前。転機となったのは、17年に望月真裕氏が代表取締役に就任したことだ。これまで同社はバイク用品店の色合いが強かったが、社訓に掲げる「For all Riders.」実現に向け、中古バイク事業にも進出した。現在は埼玉店、千葉北インター店、東大阪店の3店舗で中古バイクを取り扱っており、今後は新店舗にもバイクコーナー併設を検討。同社は19年の同事業を前年比倍増まで押し上げる計画だ。
用品買取事業で優秀賞
併設店で相乗効果得る
17年には、中古パーツの買取・販売にも進出している。同年2月には、アップガレージ(神奈川県横浜市)がFC展開する中古バイク用品事業「アップガレージライダース」に加盟。現在は三鷹・前橋・広島に3店舗を持ち、うち広島店は近頃、アップガレージライダース内で優秀店舗として表彰された。
広島店好調の要因は主に3つ。1つ目は、ナップスと併設しているため、買い替え需要が発生しやすい点だ。
「当社が運営する3店舗は全てナップス併設店で、ヘルメットやジャケットといったソフト面の買取りが多いのが特徴です。ナップスで新品を購入し、古着をライダースで売却するサイクルが出来ているのだと思います」(店舗運営部川村敦紀課長)
2点目は、隣接する外車ディーラーのパーツを適正価格で買い取る点。川村氏によると、ブランド固有のパーツは、知識が浅い買取店だと安く買い叩かれる可能性がある。一方、同店は同ブランドの知識が豊富なスタッフが揃う上、ブランド専用コーナーを店内に設置。これにより、ディーラーユーザーの誘致に成功した。
3つ目は整理整頓だ。「雑多な陳列から宝探しをするような感覚でパーツを見つけるスタイルのパーツ店も多いですが、ナップスらしい分かりやすく清潔な店内を心がけることで、お客様に気持ちよく利用していただけるのでは」(川村課長)
第469号(2019/08/10発行)15面