リモート接客で中古品販売
2020年06月22日
LINEやズーム用いて
新型コロナの影響でネット販売に注力する企業が増える中、新たなリモート販売手法が注目を集めている。LINEやZoom(ズーム)を使った完全非対面の販売だ。2つの店舗に話を聞いた。
モノココ円山店
LINEチャットだけで8割売れていく
ルーツ・オブ・ジャパンが運営するリユース店、モノココ円山店(北海道札幌市)は「オン来店」と題してビデオ通話販売を4月下旬から開始した。
仕組みはLINEを使用。お客はHPに掲載された登録ページからQRコードや電話番号検索で友達登録を済ませ、LINEのビデオ通話機能で店員と会話を開始し、商品の見た目や機能やサイズなどを通話を通して確認して気に入れば購入が決まるというものだ。
ビデオ通話の様子
1日あたり3~4名が利用し、単価が5000円~1万円程度の家具・家電を購入していく。事前に購入したいものが決まっていることが多く、通話は10~15分ほどで済む。成約後の流れとしてはチャットでお客に振込先を指定し、確認後に郵送手配をする。
「想定外だったことはビデオ機能を使用せずにチャット機能のテキストや写真でやり取りを済ませるお客が利用者全体の8割に上ったこと。ビデオを通じた不慣れなやり取りが恥ずかしかったのかもしれない。ただ今後も世情から考えて非対面での販売のニーズは間違いなくある為、しばらく続けていく予定」(湊源道社長)
湊源道社長
コスモスペース
ズームでサイズ最終確認 2〜3万の家具家電売れる
リユース店「コスモスペース」を東京と埼玉で3店展開するマテリアル(埼玉県戸田市)が5月、東京・福生の店舗でズーム接客サービスを始めた。ECサイトから気になる商品に対し、最終的なサイズ確認の利用に使われることが多いという。3万8000円の洗濯機や2万5000円のソファーなどが売れ始めている。
第489号(2020/6/10発行)15面