3月に開店した杭瀬中市場二号店(兵庫県尼崎市)が地域を盛り上げる古書店として話題だ。商店街の一区画に、個人とプロの古書店が棚ごとに出店し、それを地域の人々が「店番」として管理・販売することで運営している。運営の負担が一人に集中しない仕組みを模索し、長期で続くコミュニティを目指す。
みつづみ書房や出店古書店・個人など、皆にとっての2号店という意味で「二号店」。
地域の皆でつくる古書店
自走できる仕組みを模索
同店には2000~3000冊の蔵書があり、主宰のみつづみ書房を含む5つの古書店が出店し、個人も5人が出店している(取材時)。本の売上の8割が出店者に入る仕組み。古書店には京都の古書善行堂などが名を連ね、一部古書ファンから「善行堂さんが兵庫に出店しているのなら、ぜひ行く」などと反響を呼ぶ。また積極的に催事を実施し、一日で2万円を売り上げるなど、順調なスタートを切っている。
第518号(2021/8/25発行)18面